野生動物はがんにならないが人間やペットはなる

ペットたちの生活習慣病

野生動物はがんになりません。もちろん、まったくないかといえばそうではありませんが、人間に比べると、ほとんど無きに等しいといえます。加えて、糖尿病、高血圧、肥満、心臓病、脳卒中などの生活習慣病が野生動物にはありません。

なぜ人間にはあるのに、野生動物にはこれらのものがないのでしょうか。その大きな違いは食べ物にあります。

その「食」に関する人間と野生動物の違いについていくつか考えて見ましょう。

野生動物は調理しない

たとえば、野生動物は肉食動物であれ、草食動物であれ、火を使わずに自然界の食品をそのまま食べます。人間の場合は基本的に調理したものです。

生の食べ物に含まれているビタミン類や酵素類は、加熱調理の際に破壊され、どんどん失われてしまいます。せっかく含まれていた豊富な栄養素をわざわざ無くしてから食べているというわけです。

ビタミンや酵素、ミネラル類などの栄養が不足すれば、身体はスムーズに機能しなくなり、代謝は妨げられ、精神は不調をきたします。やがては病気の引き金にもなります。

野生動物にがんや生活習慣病がほとんどみられないのは、調理という過程を通さずに生のまま食べることにより、含まれている豊富な栄養素を十分に摂取しているためです。しかも、餌を得るためによく動き、必要な量しか食べないため、運動不足や肥満などとは無縁なわけです。

ペットは違う

同じ動物でもペットとなると少し事情が違ってきます。ペットは、多くの場合ペットフードを食べています。

ペットフードは自然界には存在せず、人工的に作られたものです。ペットフードは突き詰めると、商品であり、人間の商売の道具です。

可能な限り長期保存するための保存料もたくさん入っていますし、風味を良くするための添加物もたくさん入っています。必要とされるビタミン・ミネラル、酵素が不足しているものもあります。

また、ペットフードに加え、飼い主が自分たちが食べているよう食品を分け与えることもあります。飼い主が良かれと思っていても、人間が食べるような高タンパク、脂肪過多、高塩分、人工添加物などが含まれたものはペットの小さな身体には毒になることがよくあります。

それに比べ、自然界の動物たちは自分たちで餌を探さなければならないためそれらのものを食べる機会がありません。

また、ペットの場合は、食べ物を一方的に与えられるため、消費エネルギー以上のカロリー摂取により、肥満体になる場合もあります。対照的に野生動物は本能的に賢く、必要な分しか食べないため、肥満体の野生動物は見たことがありません。

こうした幾つかの理由により、ペットは人間と同じように生活習慣病やがんになります。ペットの世界でも、こうした病気の増加の傾向が続いています。

人間も動物たちも食べるもので形作られます。ペットたちは与えられるものを食べるしかないので、飼い主がよく考慮してあげることが彼らのためになるのです。

私たちも野生動物から学び、自分たちの口にする食品の栄養素のことや調理法、自然のものを食べることなどを時々は考えてみたいものです。