乳がんにかかりやすい要因

肥満

乳がんにかかりやすい要因としてどのようなものがあるでしょうか。

それには、11歳以下の早い初潮や、55歳以後の遅い閉経があります。近年、初潮が低年齢化しており、閉経も遅くなりつつあります。これには昔とは違う栄養状態の良さが考えられます。

初潮の低年齢化と閉経の晩年化は、月経期間がその分だけ長いことを意味します。月経期間がながければ長いほど女性ホルモンが働いていることになり、乳がんのリスクが高くなってしまいます。(女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌量が多い時期が長く続くほど、その影響を受けてがん発生のリスクが高まるのが乳がんです)

そのように月経期間が長い人はそうでない人に比べて1.5~2倍ほど乳がんにかかりやすいといわれています。

ほかの点として、未婚や未産、30歳以上の高齢初産もそうでない人に比べて乳がんリスクが2~3倍といわれています。

社会における女性進出、男女平等が叫ばれるようになり、キャリアウーマンは増加する一方です。これに伴い、結婚の晩婚化、未婚率の増加、子供を持たないという選択も増えています。こうした状況も乳がん増加に関係していると考えられます。

肥満は要注意

ダイエットはいつも関心の的であり、多くの人がチャレンジと挫折を繰り返すエンドレスのテーマです。ダイエットの目的はもちろん、身体についた余計な脂肪を落とすことですが、肥満は閉経後の乳がん発症に関係しています。

肥満の原因である脂肪組織には、乳がんを発生しやすいエストロゲンを作り出す酵素があるので、肥満気味の人はそのリスクが高くなるのです。自分自身の標準体重+20kg以上の人が乳がんを発症する確率はそうでない人に比べて約1.4倍となっています。

エストロゲン

エストロゲンというのは卵巣ホルモンのことで、その名のとおり卵巣から分泌されています。ですから、何らかの理由で卵巣を摘出した女性は乳がんの発症率が卵巣がある人と比べると100分の1といわれています。

エストロゲンはどのように乳がんと関わるのでしょうか。

エストロゲンは乳腺の細胞分裂を活発にさせます。乳腺細胞の分裂頻度が多くなればなるほど、正常細胞が変異して乳がん細胞が生まれてしまう確率が上がってしまうのです。誕生した乳がん細胞はエストロゲンの影響を受けて活発に分裂を繰り返し、増殖していきます。

乳がんは成長が遅いがんといわれていますが、それはしこりが触ってわかるようになるまでのことです。触診で感じることのできる大きさまで成長すると、そこからの成長速度はとても速くなります。

始めの頃はエストロゲンに助けられて成長していますが、乳がんが進行してゆくにつれてエストロゲンの影響は弱まっていきます。代わって、がん細胞が独自に増殖してゆくようになり、そうなるとかなり手強い相手になってきます。このような意味からも早期発見が叫ばれています。