胃がんに効くお茶の成分「カテキン」

緑茶

胃がんについて考えるとき、お茶に含まれるカテキンという成分のことを思い出すとよいかもしれません。

お茶をよく飲む地域には胃がんが少ない

全国のお茶の中心生産地となっている静岡県の中川根町、かつての龍山村・春野町・水窪町(それぞれ2005年7月1日、周辺10市町とともに浜松市へ編入合併され消滅)などの周辺地域は胃がん患者が他の地域と比べて低いというデータがあります。

これらの地域はみな、安倍川、大井川、天竜川の上流に位置し、緑茶栽培が盛んな場所です。なぜこれら緑茶栽培が盛んな地域に胃がんが少ないのでしょうか。

調査してみると、こうした地域では緑茶を飲む頻度が1日に10杯以上ととても多いこと、また、お茶をいれる度に茶葉を新しいものに交換していたことがわかりました。たしかに1日につき緑茶10杯以上というのは多い量です。

こうした背景から緑茶成分の「カテキン」に注目が集まり、抗がん作用(特に胃がん)があるのではないかと考えられるようになりました。

ピロリ菌除去作用

カテキンには殺菌作用があります。この殺菌力は私たちが思う以上に強力で、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんリスクの増大などの原因とされるピロリ菌を除去してくれます。ですから、これらの疾患の予防や改善に効果があるとされています。

胃がんを発症した患者の胃を調査してみると、ピロリ菌保有者は患者が若いか年配者であるかにかかわりなく、どの年齢層においても95%以上という高い数字が出ています。

こうした数字からピロリ菌保有者は胃がんリスクがかなり高いと考えられており、そのピロリ菌を前もって除去してくれるのが殺菌力の高い緑茶成分であるカテキンなのです。

一番煎じの時にカテキンはほとんど溶け出る

前述の静岡県の胃がん患者が少ない中川根町をはじめとする地域の人々は、緑茶を1日に10杯以上、毎回茶葉を新品に入れ替えて飲むということでした。この茶葉を毎回新品に交換するというのも大きな影響があるようです。

つまり、カテキンは一煎目で茶葉からほとんど溶け出ます。ですから、同じ10杯の緑茶を飲むのでも、二番煎じを使って飲む10杯と一番煎じだけで10杯飲むのとでは摂取できるカテキンの量が全然変わってくるわけです。

一番煎じだけで10杯以上緑茶を飲む地域の人々に胃がんが少ないのもうなずけます。ですから、緑茶からカテキンを取ろうと思う場合、その都度新しい茶葉を使うようおすすめします。

その他の作用

緑茶の成分カテキンにはピロリ菌除去作用の他にも幾つかの効能が知られています。それは例えば以下のようなものです。

  • 血圧降下作用
  • コレステロール低下作用
  • 抗糖尿病作用
  • 老化抑制作用

たいへんうれしいことに、カテキンは緑茶の中に多く含まれており、市販のペットボトル飲料などからも手軽に摂取することができます。毎回の食事のお供に、喉の渇きに、お風呂上がりや就寝前、起床時など水分補給時に活用するなら、知らない間に抗がん作用をはじめ、身体に良い影響を及ぼしてくれるでしょう。