がん細胞は無限に分裂する

増える
がん細胞と通常の細胞の大きな相違点は、分裂の回数にあります。細胞は分裂して増えてゆきますが、通常の細胞の場合、分裂の回数に上限があって、だいたい40回ほど分裂するとそれ以上は分裂しなくなります。つまり、細胞としての成長に限度があります。

ところががん細胞の場合、無限に分裂してしまい、とどまるところを知らずに増殖してゆきます。元々は同じ細胞なのに、どうしてがん細胞だけが無限に分裂し続けることが可能なのか、目下研究が続けられています。

がんに体が蝕まれる

通常の細胞分裂とがん細胞の分裂の違いには、その「分裂のスピード」にもあります。がん細胞は、通常の細胞に比べて爆発的な速度で分裂と増殖を繰り返してゆきます。つまり、何らかの対策をしない限り、いつまでも際限なく増殖し続けるのです。

ものすごい勢いで勢力を拡大するがん細胞は臓器や血管の壁を食い破り、血流に乗って体内の様々なところへ移動し、転移します。そこで再び破壊的な増殖を繰り返し、身体を食い荒らしてゆくのです。それはまさに「体ががんに蝕まれる」という表現がぴったりの状態です。

栄養が奪われる

がん細胞が増殖してゆくと、周囲の臓器や血管がやられるだけではありません。細胞は活動し、増殖してゆくために多くの栄養を必要とします。

爆発的な勢いでがん細胞が増え続ける時に、正常な細胞に届くはずだった栄養素までもががん細胞の増殖のために使われてしまうのです。

こうなると、通常の細胞の成長が妨げられるようになります。他の細胞へ十分な栄養素が行き届かないため、徐々に身体に不調が感じられるようになります。

こうしてがん細胞が成長すればするほど、生命維持が困難になってゆくわけです。

見えないところで少しずつ

がんが発見されるのは、突然の出来事である人が多いですが、がんは「ある日、急にできる」ものではありません。元々は正常だった細胞がなんらかの理由でがん化し、異常として発見されるまで体内で10年そこそこの時間をかけて成長してきたのです。

がんの増殖スピードは通常の細胞に比べて爆発的に早いですが、機器や目視で発見できるくらいの大きさになるためにはそれほどの時間が必要なのです。

ですから、私たちが気づかない間にがんは生まれ、成長してきています。今この時点でも発見されていないがんが私たちの体内で成長している可能性はゼロではないのです。

がん細胞に対処する

ですから、日頃の生活習慣に注意を払うことができます。がん細胞を助けてしまう要因は私たちの食生活の中にたくさん隠れています。

それには、過剰な塩分や脂肪分、多すぎるアルコール、加工食品やインスタント食品に含まれる食品添加物などがあります。

外食が多い生活、肉ばかり食べて野菜や果物をあまり食べない生活、バターやクリームを使った料理を好んで食べていたり、ハム・ソーセージが大好きでよく食べたり、ラーメンのスープをいつも飲み干していたりといった要素は、がん細胞の成長を自ら助けていることになるのです。

がんは私たちの細胞の一部です。自らが美味しいと食べたものや飲んだものによってがんが成長し、ついには宿り主を滅ぼしてしまうのですから、皮肉な話です。

現在では日本人の2人に1人ががんになる時代ですから、誰にとっても決して他人事ではありません。がんのことを知って、自分自身の生活と照らしあわせて考えるとき、変えることのできるものは積極的に変えてゆくようにしましょう。