膵臓(すい臓)がん 血糖値上昇が早期発見のカギ

膵臓はインスリンを分泌

膵臓は血糖値が上昇しすぎないようインスリンを分泌

膵臓は普段どのような働きをしているのでしょうか。いくつかありますがそのうちの一つは、インスリンを分泌することです。

わたしたち人間の体は食品を体内へ取り入れると、体内の血糖値が増加します。そのままだと血液中に糖分が多くなりすぎ、血管が傷ついてしまいます。

それを防ぐために膵臓内に存在するβ(ベータ)細胞がインスリンを分泌します。インスリンはよく知られているように、血糖値を正常にコントロールする助けとなるホルモンです。このようにして体内の血糖値が上昇しすぎないように調整されているのです。

膵臓がんができると膵臓の働きが低下

ところが、すい臓にがんができてしまうと事情は変わってきます。ガンは自らの成長のために多くの酸素を吸入します。

そうなると、膵臓内に存在するインスリンを分泌しているβ(ベータ)細胞に十分の酸素がなくなり、低酸素状態に陥って活動が低下します。がん細胞は成長してゆく一方で、β細胞は活動が制限されてしまいます。

その結果、インスリン分泌量が落ち、体内の血糖値が上昇したままで調整がきかなくなります。それが高い血糖値となってあらわれてきます。

血糖値が上昇する要因

血糖値は食事だけでなく、様々な理由で上昇することがわかっています。意外と知られていませんが、血糖値が上昇する要因には次のようなものが挙げられます。

  • 遺伝的なもともとの体質(身内に糖尿病の人がいる)
  • 食べ過ぎや飲み過ぎ
  • 甘いものの摂り過ぎ
  • 強いストレス
  • 生理前などの体調不良時
  • 疲労・風邪
  • 喫煙
  • アルコール摂取
  • カフェイン摂取
  • 経口避妊薬(ピル)
  • 副腎皮質ホルモン(ステロイド)の使用
  • 肥満(肥満になるとインスリン分泌量が減少)

理由もなく血糖値が上昇していたら注意

上記のような様々な理由で血糖値は上昇しますが、これといって思い当たる節もなく、血糖値が上昇しているとしたら、膵臓にできたガン細胞がインスリン分泌を妨げているのかもしれません。

2013年のアメリカにおける報告で、すい臓がんと診断された人の85%の人にガン発症前の数年間に血糖値上昇のサインがあったと言われています。

血糖値の検査は血液検査や尿検査で知ることができます。より正確に知るには、検査結果の項目の中にあるHbA1c(ヘモグロビンAワンシー)の数値に注目し、前回の結果と比較しながら、妙な数値上昇が見当たらないか考慮できます。(できれば年に1,2回調査してみることをおすすめします)

膵臓の血糖値の検査は消化器内科、消火器外科、肝胆膵内科など、膵臓の検査ができる医師に診てもらうとより信頼できます。

こうした点から血糖値の上昇にはサインが隠されているかもしれないと言えるので、もし気になるところがあれば遠慮せずに医師に相談してみましょう。