ガンに良いとされるサメ軟骨

サメ

発がん性物質の中でも元気なサメ

かつて、サメをとても強力な発がん性物質を溶かし込んだ大きな水槽の中で8年間飼育するという実験がアメリカにおいて行われました。

8年間も発がん性物質にさらされて生活するわけですから、当然ガンが発症するものと予測されていました。しかし、この全期間に渡ってサメは元気に生きており、特にガン発症で衰弱していく様子も見受けられませんでした。

実験終了後、サメの体を解体し、調査したところ、ただのひとつのがんも見つかりませんでした。このことに驚いた周囲は、サメにはがんに対抗する何かがあるのではないかと考えたのです。よって研究が進んでゆく中で次の点に注目が集まりました。

  • 軟骨魚であるサメには、軟骨はあるものの、骨がない。
  • 通常、骨には血管があるが、軟骨に血管はない。
  • サメの軟骨の中には血管が作られるのを阻害するような物質、つまり新生血管阻害物質が存在している。
  • ガンは増殖の過程で新生血管を必要としている。
  • サメにがんができないのは、この新生血管が作られないからである。

がん細胞は新たな血管を作り出す

普通、がん細胞がある程度の大きさ(1~2立方ミリメートル)の大きさになると、自ら新生血管増生因子というものを作り出します。この新しく作られた血管によって、正常な血管とは別の血管ができます。

がん細胞が作り出したこの新生血管により、近くの血管に繋がるがん専用の新しい血管となり、がん細胞はこの独自のラインを通して栄養と酸素を補給してさらに成長していこうとするわけです。

逆に考えると、がん細胞は自らが作り出す新生血管からの栄養補給がない限り、ガンとして検査にひっかかるほどの腫瘍へ成長することができないのです。成長途中でこの新生血管を切断されてしまうと、それ以後栄養補給が不可能になり、成長は止まり、あとは縮小してゆくのみです。

こういった作用からサメ軟骨にはがん対策に有効な手立てがあるものと考えられるようになりました。

加えて、このサメ軟骨には、強力な鎮静作用もあることがわかっています。つまり、がんに伴う様々な痛み、末期がんの時に表れる激痛などを緩和してくれるというわけです。

サメ軟骨は粉末にしたものや錠剤、エキスで販売されています。

ただ、少々難点もあって、胃において酸により壊されてしまいます。ですから大量に摂取する必要があります。体重1キログラムあたり1グラムを摂取することが勧められていますが、量が多いのと魚の生臭さもあるので飲むのに苦痛を伴うかもしれません。

効果がないという報告もあり

ここまできて、「効果がないかもしれない」というのもなんですが、「効果なし」という報告があることも知っておく必要があります。

米国で、乳がんや大腸がん患者を対象にした研究で、有効性を認められなかったという報告、同じくアメリカで、進行がん患者にサメ軟骨を服用してもらったところ、抗腫瘍効果は認められなかったという報告、進行肺がんで治療と並行してサメ軟骨の服用をしてもらったところ、そうしなかった患者群との差がなかったという報告などです。これらはインターネットで調査してみるとわんさか出てきます。

サメ軟骨が「絶大な効果あり」という声と「言われているほど効果なし」という相反する2つの声が上がっています。もしかしたら、個人差もあるのかもしれません。

がんをなんとか治したいという藁にもすがるような思いで「効果がある」とされるものを片っ端から試してみるのもいいかもしれませんし、よく情報を取り入れて比較考慮したうえで慎重に取り組んでみるのもありだと思います。どの道、がんと戦うのは自分自身か愛する家族なので、後悔しないような決定をしてゆきましょう。