大豆でがん予防・対策

大豆

大豆はアメリカ国立がん研究所によって推奨されているがん予防食品NO1グループに属しています。にんにくやキャベツと並んで最もがん予防効果が期待できる食品群のひとつです。

大豆は昔から日本人に親しまれてきました。豆腐や納豆をはじめ、しょうゆやみそ、湯葉、油揚げ、きな粉などに利用されてきました。近年の健康ブームの影響で豆乳も人気を博しています。

イソフラボン

大豆の栄養素でよく注目されるのがイソフラボンです。イソフラボンはポリフェノールの一種で、乳がんや前立腺がんを抑制してくれる効果があります。

どうしてイソフラボンが乳がんや前立腺がんといった男女特有のがんを抑える働きをするのでしょうか。

イソフラボンは女性ホルモンのひとつであるエストロゲンや男性ホルモンの一種アンドロゲンとよく似た構造をしています。

それらエストロゲンやアンドロゲンは本来有用なものです。たとえば、女性ホルモンのエストロゲンが不足すると、生理不順、無月経、不妊、肌の不調、肌のしみ・しわの増加、イライラ、精神的不安定、肩こり、関節リウマチ、不眠、むくみ、骨がもろくなるなど、多くの支障が出ます。

このようなメリットもある反面、男女ホルモンはがんを育てる方向に働いてしまうという欠点も持っているのです。イソフラボンはそれらの男女ホルモンに替わってがん細胞の受容体と結合することにより、がんの増殖を抑えてくれるのです。

納豆

ゆでた大豆を発酵させた食品が納豆です。納豆は日本独自のもので、初めての人にとっては独特の匂いや粘り気が気になるかもしれませんが、優れた健康食品です。

大豆を発酵させる過程でプロテアーゼと呼ばれるタンパク質分解酵素や、リパーゼという脂肪分解酵素、でんぷんを分解する酵素であるアミラーゼなど多くの酵素が含まれています。これらは消化を助け、内臓の余分な疲労を防いでくれます。元気な内臓はなによりのがん予防となります。

大豆にはサポニンやレシチンという成分も含まれています。サポニンはがん治療に使用する漢方薬の材料としても使用され、抗酸化作用や免疫力向上といった効果があります。

レシチンは、記憶や思考など、脳の働きをサポートしてくれる大切な栄養素です。頭のよく働かない状態はがん予防・対策以前の問題です。健康は健全な精神に宿るものです。大豆、及び、納豆などの大豆食品はそうした働きを後押ししてくれる嬉しい効果が期待できます。

大豆を摂る

日本においてかつては前立腺がんや乳がんは比較的数の少ないがんでした。その背景には豆をよく食する文化があったことが関係しています。豆食品の摂取量減少とともに、それらのがんは増加してきたのです。

京都大学家森幸男名誉教授によりますと、「1日に豆腐を2丁食べると、約8割の乳がんと前立腺がんは防ぐことができる」とのことですから、毎日豆腐2丁とまではいかなくても、意識して食事に取り入れるようにしてみるのはいかがでしょうか。

国民として昔のような日本の豆食文化を取り戻すことは難しいかもしれませんが、自分個人で食生活を大豆文化に変えることができます。それは優れたがん予防・対策となります。