がん予防のため白米より玄米や胚芽米を食べる

稲

お米のうち、稲の穂から取ったものを「もみ米」といいます。そのもみ米からもみがらだけを取り除いたものを「玄米」といいます。この玄米の状態で食べるとより多くの栄養素を取り入れることができます。

玄米の状態からぬかを除き、胚芽を残して精米したものを「胚芽米」といいます。この胚芽米から胚芽を取り除いたものが一番ポピュラーな「白米」(精白米)です。

玄米や胚芽米の栄養素は多い

玄米と胚芽米と精白米の栄養素はどのように違うのでしょうか。

米にはビタミンB1やビタミンE、食物繊維など多くの栄養が含まれています。稲の穂から刈り取られ、もみがらだけを取り除いた玄米の状態だと、白米(精白米)に比べてビタミンB1は5倍、ビタミンEは7倍、食物繊維は6倍といわれています。

その玄米から周囲のぬかを取り除き、胚芽を残した胚芽米の場合、栄養素を比べてみると、ビタミンB1は白米の4倍、ビタミンEは5倍、食物繊維は3倍といわれています。玄米に比べると少々栄養素量は落ちますが、それでも周囲のぬかを除くか否かでここまで違うのです。

がん予防・対策を考えるときには、精白米よりも玄米や胚芽米のほうが有利です。なぜなら、精白米を作る過程で除去されてしまうぬかや胚芽に抗がん作用のある成分が含まれているからです。

たとえば、ぬか部分には抗がん作用のあるイノシトール6リン酸が大量に含まれています。これは、がん細胞の増殖を抑えてくれるだけでなく、免疫力(ナチュラルキラー細胞活性の増強)を強化し、細胞の分化も誘導し、非がん化する効果もあるとされています。

デメリット

玄米や胚芽米の栄養素は魅力的ですが、覚えておきたいデメリットもあります。それは、米の胚芽部分には農薬が蓄積するということです。地中から栄養素も取り入れますが、その過程で、まかれた農薬も一緒に吸収してしまうのです。

ですから、入手の際には無農薬、低農薬の米を選択するようにしましょう。健康のためにと考えて玄米や胚芽米を食べていても、農薬を一緒に食べていたのでは本末転倒です。

玄米は精白米と比べて固かったり、食感や匂いが苦手という人もいます。そのような場合、無理してストレスを抱えながら食べるのは好ましいことではありません。

代わりに雑穀や五穀米などを楽しむことができます。これらにも多くのビタミンB1、ビタミンB2、ミネラルが含まれています。

その他

玄米や胚芽米のほか、そばも主食のレパートリーとして取り入れたい食品です。そばにはビタミンB1、ビタミンB2のほか、毛細血管を丈夫にするルチンも含まれ、高血圧予防にもなります。

また、大麦もあります。大麦には精白米の20倍近い食物繊維が含まれています。

その食物繊維のひとつであるβ(ベータ)グルカンには、マクロファージを活性化させ、免疫力向上によってがん細胞の増殖を抑えてくれます。また、βグルカンのコレステロール低下作用はアメリカ食品医薬品局も認めるほど強力なものです。

小麦も胚芽や外皮を残したままの状態である全粒小麦のほうが、精製した小麦よりも食物繊維や栄養、酵素が多く含まれています。同じように、小麦が主原料となるパンも精製した小麦よりも全粒小麦パンのほうがおすすめです。

このように、普段口にしている主食に少し気を使うだけで摂ることのできる栄養素に大きな違いが生じてきます。それががん予防・対策にもなるわけですから、口にするものをよく考えたいものです。

ちなみに、ここで注目した玄米・全粒小麦は、米国の国立がん研究所がその研究の末に打ち出したがん予防食品(デザイナーフーズ)の重要食品NO2グループに、大麦はNO3グループに位置づけられるほど、その栄養が高く評価されています。